首の超音波検査で甲状腺に腫瘍が見つかりました。大病院で精密検査を受け良性といわれましたが、このままでいいでしょうか?
甲状腺腫瘍
甲状腺は喉のあたりにある内分泌器官で、新陳代謝を促し交感神経を刺激する「甲状腺ホルモン」を分泌します。
甲状腺にできる良性腫瘍は
- 腺様甲状腺腫(結節性甲状腺腫)
1~数個のしこりができる - 甲状腺のう胞
液体が詰まった袋状の腫瘍 - 濾胞腺腫
悪性腫瘍との区別が難しい - プランマー病
甲状腺ホルモンを過剰に分泌する腫瘍
治療や療養に関してのアドバイス
細い針を腫瘍に刺して細胞を取り出し腫瘍の種類を判定する「針生検」などで良性の確定診断ができていれば手術は必要なく、経過観察で良いとされています。しかし、針生検の結果、
- 悪性腫瘍の可能性が完全に否定できない
- 良性腫瘍が5cm以上で気管や食道を圧迫している
- 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されている
- 美容上の観点で本人が摘出を希望している
などの場合は良性でも摘出術を行います。
アイソトープ(放射性ヨード)治療
プランマー病に対し放射性ヨードの内服を行うことにより、腫瘍が縮小したり、ホルモンの分泌を抑えることができます。
液体吸引除去
甲状腺のう胞ではのう胞内の液体を吸引除去し、エタノールを注入します。
どこの科にかかるとよいか
まずはかかりつけの内科医、外科医、耳鼻科医に相談してください。
そこで甲状腺の専門医を紹介してくれるでしょう。