脂漏性皮膚炎で髪の毛が抜ける

 皮脂の分泌の異常と、発汗やビタミン代謝が関連して、毛穴から皮膚炎が広がる症状を脂漏性皮膚炎といいます。最初、頭皮がかさかさしてきて、ふけの様な症状が出現します。やがて赤いぶつぶつができ、頭皮が赤くなり、ふけは益々ひどくなってきます。同時に脱毛がみられることもあります。頭皮をはじめ顔、背中の肩甲骨の間などは、皮膚の他の部分に比べ多くの皮脂腺があり、皮脂の分泌量が多いところです。こうした部位に好発することからこの病名が付けられています。原因はまだ詳しくは解明されておらず、体質や環境の他、皮膚に常在するカビなどの菌が影響するという説が有力になってきています。

治療や療養に関してのアドバイス

最初のふけがみられる軽症の時なら、毎日こまめに洗髪するだけで治ることがあります。洗髪は低刺激性の石鹸を使い、あまり激しくこすらないようにします。しかし湿疹ができたり、毛が抜けるなど重症化してくれば、洗髪と並行して薬物療法を行うことになります。塗り薬としては副腎皮質ホルモンが有効です。ステロイドのことです。また、ある種の抗真菌剤(水虫・カビの薬)もです。抗真菌成分(ミコナゾール硝酸塩)を配合したシャンプーも市販されており、治療の助けになります。再発したと思ったら早めに治療を受けること、日頃から頭皮をあまり刺激しないよう心掛けることも大切です。

  1. 尋常乾せん
  2. アトピー性皮膚炎
  3. 頭部白せん

  

1は体にも出る 2はかゆみを伴う 3は毛が抜けやすく菌を検出できる などから脂漏性皮膚炎と区別できます。脱毛があまり目立つようなら、別の病気を疑う必要も出てきています。

どこの科にかかったらよいか

皮膚科