出生時から、または生後1~2週頃から出現する赤いアザは血管系の先天異常によるものです。
よくみられる血管腫
- サーモンパッチ
新生児の約20%にみられるごくありふれたもので、泣くと血管が拡張し赤みが浮き出てきます。体の正中部に生じ生後一年半のうちに大体自然消退します。 - 単純性血管腫
新生児の約1.5%にみられ、境界がはっきりしています。小児期は隆起していませんが、成人になると表面が瘤状~ポリープ状に隆起することがあります。自然消退しません。 - 苺状血管腫
生後1~2週頃から出現し、生後6ヶ月頃まで増殖しイチゴの表面を思わせる赤い顆粒状の外観が特徴です。1年を過ぎると次第に退縮して、6~7歳頃までに大部分が消失します。乳児の約1%にみられます。
治療や療養に関してのアドバイス
- サーモンパッチ
ほぼ自然に消えるのでそのまま経過観察します。 - 単純性血管腫
赤みが増すことや、成長とともに面積が大きくなるので美容的な問題が出てきます。
色素レーザー療法は、保険適応です。 - 苺状血管腫
顔以外の小さいものは自然消失を待ちます。眼の周辺で視力障害の可能性がある場合や、血管腫が呼吸や食物摂取などに悪い影響を与える可能性がある場合はプロプラノロール内服療法を小児科と連携しながら行います。低血圧・呼吸器症伏などの副作用などでプロプラノロール内服が難しい場合は、ステロイド内服、ステロイド局注を行うこともあります。やや隆起した紅斑の初期や、内服療法で残存した紅斑に色素レーザー照射は有効です。
どこの科にかかったらよいか
皮膚科または形成外科