流産を2 回以上繰り返した場合を「反復流産」流産を3 回以上繰り返した場合を「習慣流産」と言います。妊娠はするけれど2 回以上の流産・死産もしくは生後1 週間以内に死亡する早期新生児死亡によって児が得られない場合、つまり、22 週以前の流産を繰り返す反復流産、習慣流産 に加え、死産・早期新生児死亡を繰り返す場合を含めて「不育症」と言います。
不育症の原因は
子宮の奇形や筋腫、ホルモン異常、凝固異常、母体の高齢年齢、夫婦の染色体異常
不育症の検査
1.子宮の形態を見る検査
2、内分泌学的検査
3、内科合併症(甲状腺機能異常、糖尿病など)
4、夫婦の染色体検査
5、抗リン脂質抗体
6、その他
治療や療養に関してのアドバイス
流産胎児の約80% に染色体異常が認められています。つまり、流産回数が2 回、3 回、4 回の場合、計算上、64%、51%、41% が偶発的に胎児染色体異常をくり返したことになります。
これは、偶発的に流産をくり返している症例が多いことを示しています。
検査の結果、特段のリスク因子が無い方は、治療を行わなくても、次回に元気な赤ちゃんを授かる可能性は高いと考えることができます。安易に根拠のはっきりしない治療を受けるのではなく、しっかりと説明や相談対応を受け、次回の妊娠に対する不安を取り除くことが重要です。
どこの科にかかったらよいか
産婦人科を受診してください。
兵庫県も2016年から「不育症」の検査や治療に助成が開始されました。
兵庫県ホームページ:兵庫県不育症助成事業
相談窓口もあります。
厚生労働省ホームページ:全国の不育症相談窓口