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外陰部のたまらないかゆさ

かびの一種のカンジダは常在菌、すなわち自然発生的に体内に繁殖するものです。カンジダ菌は多くの人が保有しており、それ自体は問題ありません。その菌が膣内に繁殖し、外陰部のかゆみや酒かすのようなおり物がでる、などの症状が現れて初めて治療が必要になるわけです。 カンジダ性膣外陰炎原因は 膣内にカンジダ菌が繁殖する原因については、はっきりしていません。 症状がでるたびに病院に行って適切な治療を受けることが大切です。 治療や療養に関してのアドバイス 治療自体は簡単で膣錠を一、二回投与したりかゆみを抑えるカンジダ用軟膏を塗布することでたいていの人は症状が収まります。再発を繰り返す場合、糖尿病や抗生剤が原因と考えられる人はまずその病気を治すことが先決です。時には腸内に菌が繁殖している場合が考えられます。この場合は内服薬を2週間ほど服用して様子を見ることになります。  かゆみ止めにステロイドの入った軟膏を使

白内障手術後の視力低下

白内障手術後の合併症として一番多いのは後発白内障です。後発白内障は白内障の手術後数カ月から数年で発症します。手術後5年以内に約20%の人が発症すると言われます。若い人の方がなりやすく、白内障の手術で後発白内障が起こるのを完全に防ぐことは出来ません。 後発白内障の原因は 白内障は加齢などで水晶体が濁る病気です。水晶体は「水晶体(すいしょうたい)嚢(のう)」という膜状の組織に包まれています。白内障の手術では、水晶体の前面を切り取って、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出します。その後、水晶体の代わりに水晶体嚢の中に人工の眼内レンズを入れます。白内障の手術後「前嚢(ぜんのう)細胞(さいぼう)」という水晶体の前方の細胞が増殖し、眼内レンズの後方まで増えて混濁を起こすことがあります。これが後発白内障です。眼内レンズそのものが濁っているわけではありません。自然に治ることはなく、放っておくと進行して視力が

赤ちゃんのメヤニ、涙

乳児の流涙(いつも目がウルウルしている)や眼脂(目ヤニ)の原因としての先天鼻涙管閉塞は報告によって幅がありますが、新生児の6~20%にみられると言われています。涙は上まぶたの奥あたりにある涙腺という場所で主につくられ、起きている間中、少しずつ分泌されて目を潤しています。その大部分は、目頭にある涙点という小さな穴から吸収され、涙道という管を通って鼻に出ていく仕組みになっています。先天鼻涙管閉塞では、涙道の鼻への出口の部分が膜状に塞がっていて、涙の流出が障害されています。そのため、目の表面に涙がたまったり眼脂が増えたりします。もちろん、流涙や眼脂をきたす疾患は先天鼻涙管閉塞以外にもいろいろありますので、眼科医による診断は不可欠です。 検査 涙点から少量の水を送る検査を行って、鼻からノドへ流れるか確認します。目の表面に色素をつけて、5分後に色素がどの程度残っているかをみる色素残留試験だけで診断を

全身のむくみや息切れ、ふらつき

慢性に経過する甲状腺の病気の「橋本病」は、90%以上は女性で30~60歳代に好発するとの報告があります。成人女性の25~30人に1人の割合でみられる、ごく一般的な疾患といえます。放置していてもまず心配はいりませんが、長期間経過しているうちに甲状腺機能低下症状(全身倦怠感・むくみ・しわがれ声・寒がり・便秘・脱毛など)が患者さんの20%くらいにみられることがあります。 「橋本病」の症状は 「橋本病」は代表的な甲状腺の自己免疫疾患で、橋本甲状腺腫、慢性甲状腺炎などの名があり、他臓器の自己免疫疾患と合併することもよくあります。多くは甲状腺が全体に硬く腫れますが、痛みもなく、内科などを受診したとき「甲状腺が大きいね」と触診した医師に言われて気づくほどで、甲状腺機能が正常な限り、甲状腺腫による圧迫症状以外は無症状で経過すると言ってよいでしょう。逆に言えばかなりの頻度で見落としもあると思われます。高齢者

(糖尿病で)両足に異常を感じたら

血糖値が高くなる病気である糖尿病は、神経障害、足壊疽(組織が腐ってしまうこと)、腎症、網膜症、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、白内障、性機能障害、歯周病などのさまざまな合併症を引き起こします。また、糖尿病腎症は尿毒症や、腎性網膜症の原因になります。 糖尿病の症状は 胃の背中側にある膵臓から出るインスリンが血糖をコントロールします。このインスリンの量が少なくタイミングが悪いと糖尿病になります。また、インスリンの量は正常でも、インスリンが働きづらい状況(インスリン抵抗性)も糖尿病の原因になります。高い血糖が長く続くことによって末梢神経の代謝異常と血管障害が起こり、神経障害が発症します。靴下をはく部分(足の指、足の裏)に左右対称の感覚障害が出ることが多いのが特徴です。 神経障害が軽症の場合は生活習慣を改善し、血糖をコントロールすれば軽快します。糖尿病は根気よく治療を続けることが大切です。 治療や療養

頻尿、排尿時痛、残尿痛、下腹部に不快感がある

細菌が原因で膀胱内の粘膜に炎症をおこす膀胱炎は、膀胱炎の患者さんの男女比を見ると、圧倒的に女性が多くなっています。「一生のうちに膀胱炎を経験しない女性はいない」といわれるほど女性はかかりやすく、また、何度となく再発を繰り返している人も少なくありません。 症状はどのようなものですか? おしっこをするときに痛い(排尿痛)、おしっこが近い(頻尿)、尿がにごっている(尿混濁)などが特徴的な症状です。そのほか、尿に血が混じる(血尿)、尿が残った感じがする(残尿感)、下腹部が重くスッキリしない(下腹部不快感)、尿が漏れる(尿失禁)などの症状もみられます。通常、熱は出ません。 膀胱炎が起こる原因は? 膀胱炎は、背後に原因となる病気があって起こる「慢性膀胱炎」がありますが、これは比較的高齢の男性に多く、前立腺肥大症、尿路結石、尿路にできた腫瘍などが原因になります。しかし、女性の膀胱炎の大部分は、原因となる

目のかすみやぼやけ

慢性的に目のかすみやぼやけをきたす疾患としては白内障がもっともよく見受けられます。白内障は眼の中の水晶体(レンズ)が濁る疾患で、最も一般的な原因は加齢です。他に外傷や炎症によるもの、代謝異常や先天異常、アトピーなどで起こります。白内障の症状は、かすんで見える、ぼやける、明るいところではまぶしい、ものが2重3重に見える、メガネの度数を変えても見えにくいなどです。白内障を治すには手術が必要です。日常生活に支障がある、運転に差し支えて困っておられる方は手術を受けてください。 白内障の手術 手術は、白目と黒目の間の角膜あるいは強膜に2-3ミリの切開をします。その切開創から水晶体を包んでいる水晶体嚢の一部を切り、水晶体を超音波で砕いて吸い取ります。そのあとに人工水晶体(眼内レンズ)を入れます。手術のほとんどは短時間で済み、傷も小さいので、日帰り手術が多くなってきました。高血圧、糖尿病、心臓の病気など

おちんちんが赤く腫れて痛い

包皮を押し下げても出口が狭く、まったく亀頭が見えない状態の事を真性包茎と言います。思春期には改善されることが多く、基本的に小児期では治療の必要はありません。ただ炎症(亀頭包皮炎といい包皮が赤くはれ、痛みを伴ったり、うみが出たりします)を繰り返し起こしたり、排尿に時間がかかる排尿障害を伴う場合は、包皮の出口を広げる処置(ステロイド軟膏の塗布、包皮の飜転)や外科的治療を行う場合があります。 亀頭包皮炎治療のポイント 余談 包皮飜転のゴールは、外尿道口(おしっこの出口)が見えるようになるまでです。包皮の内側と亀頭はくっついている事が多く、それをすべてはがす必要はありません。また亀頭とくっついている包皮の内側との間に白っぽいうみのようなものを認めることがありますが、これはきれいな垢であり無理に取る必要はありません。 どこの科にかかったらよいか 気になることがあれば泌尿器科でご相談ください。

こむら返り

痛みを伴う筋肉のけいれんのこむら返りは全身の筋肉に起こりますが、特に足に多く、その中でもふくらはぎに多いようです。 こむら返りの原因は 治療や療養に関してのアドバイス 予防には準備運動を念入りにする、運動をしている時はこまめにスポーツドリンクを補給する、就寝前に軽くマッサージやストレッチをする、といったことがお勧めです。治療には漢方薬の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」がよく効きます。朝方に足がつってしまう方は寝る前に、スポーツやショッピングで歩き回る場合はその前に飲むと、こむら返りにならずに済みます。即効性があり、こむら返りになった直後に一服飲むと、痛みが早く治まります。ただ、飲み過ぎると、むくんだり血圧が上がったりします。長く続けるのなら医師に相談しながら、一日一回ぐらいの服用がいいでしょう。 どこの科にかかったらよいか 内科か、外科、整形外科にかかって下さい。漢方を出されている

子どもの聴力低下

風邪などでのどが痛んだ時や鼻に炎症が起こった時に起こる急性中耳炎は、抗生剤で治ったり、痛みは治まりますが、中耳に粘液、水分が残ることがあります。これが滲出性中耳炎です。 子どもの滲出性中耳炎の原因は 風邪引きや鼻の炎症などで中耳炎を起こしたあと中耳に粘液や水分が残った時に起こる。 治療の基本聞こえ方に注意! 治療や療養に関してのアドバイス 鼻の奥と中耳は「耳管」でつながっていて換気が行われ圧の調整をしています。換気がうまくできないと中耳腔に浸出液が貯留します。これが滲出性中耳炎です。子どもに滲出性中耳炎が多いのは、鼻や耳の粘液が多いこと、耳管の近くにある咽頭扁桃(いんとうへんとう)が耳管を圧迫することが多いためです。聞こえ方が大変悪い場合は治療が必要です。しかしそうでない場合は子どもの成長とともによくなり、小学校3、4年ごろにはほとんど治ってしまいます。治療方法としては、聴力低下が軽度の人