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寝つけない、何度も目が覚める

先進国では5人に一人が不眠症に悩んでいると言われます。不眠症の中には、うつ病や統合失調症、不安障害と言った精神疾患が基礎になっている場合もあります。また、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome : SAS)、むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome : RLS)、周期性四肢運動障害(Periodic Limb Movement Disorder : PLMD)などもが原因の場合もあります。ひとくちに不眠症といっても基礎疾患がある場合、その疾患に対する治療を行うことが必要で、慢全と睡眠導入薬を連用することは治療上好ましくありません。前立腺肥大症や過活動膀胱が原因となっている場合も少なくありませんので、泌尿器科での治療が必要となります。これらの基礎疾患が除外できたうえで、不眠症の治療になりますが、ここに「睡眠障害対処の12の指針」(平成13年度 厚生

くも膜下出血

脳の表面に出血する状態をくも膜下出血と言います。くも膜下出血の原因には、頭部外傷による外傷性くも膜下出血もありますが、脳動脈瘤や脳動静脈奇形、脳内出血など脳の血管が破れて起こるものがあります。その中でも、脳動脈瘤(血管にできたコブ)が破裂して起こるくも膜下出血は死亡率が高い病気です。 今まで経験したことのない突然の頭痛と嘔吐を繰り返し、意識を失い倒れてしまいます。歩いて病院に行くような症状の軽い場合もあります。いずれの場合でも、何をしているときに頭痛が起きたのかという、頭痛が生じた時間がはっきりとしています。ほとんどの場合 前兆がありませんが、一部の動脈瘤では、瞼が下がり、物が二重に見えることがあります。 診断のために、頭部のCTやMRI検査を行います。さらに治療を行うために、脳血管造影検査が必要です。 出血は一旦止まりますが、再度破裂出血し命を落とすことになりますので、止血しなければなり

太田母斑とは

太田母斑とは、顔面、特に眼瞼・額・頬に現れることの多い青あざで濃淡があり、淡い褐色の点が混在することもあります。 発症年齢は、乳児期と思春期の2つのピークがあり、男女比では女性の方が多く、80%近くを占めています。 太田母斑の原因は メラノサイトが増殖しており、メラニンの量が通常と比べて増加することから発症します。皮膚を構成する細胞を細かく見るとメラニンと呼ばれる色素を形成するメラノサイトが存在しています。通常メラノサイトは、真皮と呼ばれる部位には存在していません。なかにはGNAQやGNA1といった遺伝子異常に関連して病気が発症することがあると報告されています。また太田母斑の発症には内分泌環境が関与していると考える研究者もいます。なお、紫外線は病変のし主座である真皮に位置するメラノサイトまでは届かないため、紫外線のもたらす影響は小さいと考えられています。 太田母斑の治療法に関してのアドバイ

肩こりは運動不足かストレスか

首や肩の筋肉は重い頭や腕を支えて緊張した状態が続きます。同じ姿勢や長時間細かい仕事をした後などに、首や肩甲骨や肩のあたりに「重だるい」「つまる」「はる」などと感じることを肩こりと呼んでいます。 肩こりの原因は 運動不足や精神的ストレスと深い関連があります。じっと同じ姿勢を続けていると僧帽筋・肩甲挙筋などの首肩まわりの筋肉の血行が悪くなり、酸素や栄養の供給が不充分になり疲れや重だるさを感じます。仕事や家事、車の運転などはもとより、現代ではパソコンやスマホの操作が加わります。 治療や療養に関してのアドバイス 同じ姿勢を続けないことが大切です。仕事中に少しの合間を見つけて肩甲骨回しなどの軽い体操をします。腕を机や肘掛けに置くだけでも筋肉の負担軽減になります。自分に合った高さの椅子を使い、照明も暗すぎないようにしましょう。かかとの高い靴、窮屈な靴は肩こりにつながります。寝返りを打つので難しいですが

スマートフォンが目に与える影響

スマートフォン(以下、スマホ)を長時間見続けると、以下のようなことが起こる可能性があります。 ①近視が進行する②スマホ老眼③目が乾く④内斜視⑤睡眠不足 ①近視が進行する。近視は遠くが見えにくい状態です。見えにくいなら、眼鏡をかければ良く見えます。それだけなら、大きな問題にはならないのですが、近視のある方は緑内障になりやすい。また、近視の度数が強い方に多いのですが、眼底が傷むことがあります。緑内障が進行した場合や、眼底が傷むと、(これらは、中年以降におこります。)メガネをかけてもぼやけたままです。近視は進行しないに越したことはありません。 ②スマホ老眼「スマホを見続けた後、遠くを見るとぼやける。」「スマホを少し離さないとはっきり見えない。」こういった症状がスマホ老眼です。ピントを合わせる筋肉の疲れが原因です。 ③目が乾く瞬きをすることで目の表面全体に涙が行き渡ります。集中して物を見ると、瞬き

足の静脈がふくれて硬くなる

下肢の静脈内に血栓ができて、炎症を引き起こす病気です。血栓のできる場所から、深部静脈に発生する深部静脈血栓症と静脈瘤に合併することが多い表在性血栓性静脈炎に分けて、考えられています。ここでは、皮下の静脈に発生する表在性血栓性静脈炎について説明します。 症状 ふくらはぎや膝の周囲の静脈のややふくれた静脈が、突然、硬くなって、赤くなって痛みを伴って腫れてきます。一カ所のこともありますが、静脈の走行に沿って、縦に細長く症状が出ることもあります。 原因 抜歯後や足に白癬症があったり、足に怪我をして傷ができたり、風邪を引いたなど何かきっかけがあって炎症を起こしてなることが多く下肢静脈瘤に合併して起こることもしばしばあります。下肢静脈瘤は、静脈内の静脈弁が逆流することにより、静脈圧が上昇し、静脈の拡張をきたす病気です。血液のうっ滞がおこりやすく、時に静脈内の血栓形成を引き起こします。これが表在性血栓性

物がゆがんで見える、視力低下

症状はものがゆがんで見える、視力低下など。治療せずに放っておくと、視力が高度に低下してしまいます。一旦視力が落ちると、良くならない場合が多いです。そのため、早期発見、早期治療が大切です。50歳以上の人の100人に1人がこの病気にかかっていると言われています。 加齢黄斑変性とは 網膜は映像を脳に伝える役目をするところです。その網膜の中でも最も視力に大切な部分が黄斑です。その黄斑に出血や、水ぶくれ(浮腫)が起こり、傷んでいく病気です。 治療や療養に関してのアドバイス タバコはこの病気を悪化させます。禁煙が大切です。紫外線も良くないことはわかっています。 目の中への注射(硝子体注射)が基本の治療です。治療で視力が良くなる場合もありますが、悪化予防が主な目的です。注射の効き目は数か月で、繰り返し打つ場合が多いです。病気の状態によっては、腕から注射して光を当てる治療(光線力学的療法:PDT)やステロ

近視を矯正する手術

黒目(角膜)はメガネの役割をしています。角膜を削って、変形させると、度が変わります。コンピュータでピントが合うように角膜の削り方を計算し、エキシマレーザーで角膜を削る手術が、LASIK(レーシック)や、PRK(ピー・アール・ケイ)です。 一方、角膜は削らず、もともと、目の中のメガネの役目をする水晶体の上に、人工のレンズを載せる方法があります。これを、ICL(アイ・シー・エル)といいます。 これ以外にもいろんなバリエーションがありますが、大きくは上の3つの手術に分けられます。 どの手術が良いのか? どの手術も一長一短があります。目の状態、生活環境、患者さんの性格によって一番良い手術も変わります。場合によっては、手術をしない方が良いこともあります。 「検査から手術、1日でできます。」上のように宣伝している施設での手術はおすすめしません。近視の度数は、日によって変わります。時間によっても変わりま

皮膚の色が白く抜けてまだらになってしまった

皮膚の色素が部分的に抜け白くなってしまう状態を「尋常性白斑」と言います。全身の広範囲に出来る「汎発型」、局所に限局する「限局型」、体の左右どちらかに出来る「分節型」の三つのタイプがあります。人にうつる病気ではありませんが、治りにくい病気で他人から見られることから美容上の問題があります。 原因について 免疫異常によって色素を作る細胞を攻撃するためと考えられています。甲状腺機能亢進症や悪性貧血などの「自己免疫疾患」を合併することもあります。また、精神的ストレスが誘因になることもあります。 治療 注意:日焼けすると白斑周囲の皮膚色が濃くなり白斑がかえって目立つため、外出時はサンスクリーン剤を外用しましょう。 どこの科にかかったらよいか 皮膚科を受診して下さい。

前立腺癌の最新の手術法

前立腺癌の治療法について前立腺癌の治療法には手術、放射線治療、ホルモン治療があります。手術としては開腹手術、腹腔鏡手術、ロボット支援腹腔鏡手術があります。手術支援ロボットを用いた腹腔鏡下前立腺全摘除術は、従来の腹腔鏡手術と比べ複雑かつ細やかな手技が可能で、3D画像により正確な画像情報が得られることとあわせて、安全かつ負担の少ない手術です。前立腺全摘除術は癌の根治性とともに、手術後の尿失禁や性機能障害が大きな問題となりますが、ロボット支援手術ではこれらの点について手術手技的に有利であると期待されています。ダ・ヴィンチ手術システムは、日本では平成21年11月に厚生労働省より医療機器として承認され、また、ロボット支援前立腺全摘除術は平成24年4月に保険適応となりました。執刀はダ・ヴィンチ手術システムのライセンスを受けた日本泌尿器科学会専門医が行います。 手術の方法について:両側の脚を開いた「砕石