卵巣摘出後「うつ」に

卵巣は女性ホルモンを分泌する重要な臓器です。そのため閉経前の女性の場合は、両側の卵巣に腫瘍ができていても、腫瘍の部分だけを摘出して、卵巣の健全な部分を温存します。しかし他の臓器との癒着が強かったり、悪性の場合は、やむを得ず両方の卵巣を全部摘出することがあります。

卵巣摘出後「うつ」の原因は

エストロゲンは、女性にとって最も重要な性ホルモンです。卵巣や胎盤で産生され、血液を介して乳腺や子宮内膜に到達した後、標的細胞のエストロゲン受容体に結合してエストロゲン作用を表します。排卵や月経、乳腺といった女性特有の形態と機能を担うホルモンです。

エストロゲンの標的細胞は脳,眼,歯,血管運動系,心,乳房,結腸,泌尿生殖器系、骨など多くの部位に存在することが知られています。

卵巣摘出手術後に物忘れをすることがあることはよく知られています。更年期にも同じ症状を感じる方もおられます。認知症ではありませんので日常生活に困ることはありませんが物忘れはよくある症状です。それゆえエストロゲンは脳を守るホルモンであると考えられています。気分が落ち込むことがあるのも推しはかることができると思います。

治療や療養に関してのアドバイス

エストロゲン濃度の低下に伴って様々な症状が出現します。閉経前後には、物忘れや抑うつ症状ホットフラッシュや発汗などの症状に代表される更年期障害が出現します。年数がたつにつれて泌尿生殖器症状(萎縮性膣炎・尿失禁・性交痛)皮膚症状(皮膚萎縮・色素沈着)脂質代謝異常(コレステロール・中性脂肪の増加)が出現します。閉経後10~20年経過すると骨粗鬆症による骨折や心筋梗塞・脳卒中などの心血管疾患の発症が高率となります。

どこの科にかかったらよいか

一度、婦人科で相談してみてはいかがでしょう。