太田母斑とは、顔面、特に眼瞼・額・頬に現れることの多い青あざで濃淡があり、淡い褐色の点が混在することもあります。
発症年齢は、乳児期と思春期の2つのピークがあり、男女比では女性の方が多く、80%近くを占めています。
太田母斑の原因は
メラノサイトが増殖しており、メラニンの量が通常と比べて増加することから発症します。皮膚を構成する細胞を細かく見るとメラニンと呼ばれる色素を形成するメラノサイトが存在しています。
通常メラノサイトは、真皮と呼ばれる部位には存在していません。なかにはGNAQやGNA1といった遺伝子異常に関連して病気が発症することがあると報告されています。また太田母斑の発症には内分泌環境が関与していると考える研究者もいます。なお、紫外線は病変のし主座である真皮に位置するメラノサイトまでは届かないため、紫外線のもたらす影響は小さいと考えられています。
太田母斑の治療法に関してのアドバイス
太田母斑は自然消退しないため、整容的に治療が必要とされることが多く、Qスイッチレーザーの保険適用が認められています。レーザー治療は、間隔を空けて複数回実施します。治療には痛みを伴い、局所麻酔が必要です。5~6回の治療で満足のいく結果が得られることが多いですが、乳児期発症の太田母斑が思春期に拡大し、追加照射を要することがあります。
どの科に行ったらよいか
Qスイッチレーザー(ルビーレーザー・アレキサンドライトレーザー・YAGレーザーなど)のある皮膚科または形成外科。