胸やけとゲップ

胸やけとは胃酸などの消化液が含まれた胃の内容物が食道内に逆流し、食道粘膜が刺激されることで起こる症状をいいます。逆流性食道炎という病気が原因で最近増加傾向です。また、げっぷとは胃内にたまったガスが口から排出されるもので、早食いやため息による空気の飲み込みが多いことで起こる場合もあります。いずれもほとんどが胃や食道が原因と考えられますが、まれに肺や心臓が原因となることもあるので注意が必要です。

胸やけ・げっぷをきたす原因は

  • 食道・胃の疾患
    逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、食道アカラシア、食道がん、急性胃粘膜病変、胃切除後 など
  • 機能的・精神的疾患
    機能性ディスペプシア、腹腔内圧の上昇(肥満、妊娠)、食物過剰摂取 など
  • 薬剤性
    抗コリン薬、平滑筋弛緩薬 など
  • 食物等によるもの
    アルコール、喫煙、コーヒー、チョコレート、高脂肪食 など

治療や療養に関してのアドバイス

胃内視鏡検査などで原因を特定し、それぞれの原因に合った治療を行います。比較的多く見られる逆流性食道炎などの胃酸が原因となる疾患では胃酸の分泌を抑える薬の投与が有効です。多くの患者さんは8週間薬を服用することで治りますが、逆流を抑える薬ではないので症状が治まっても自己判断で薬の服用をやめないで、主治医の指示に従って薬の服用を適切な期間続けましょう。日常生活における予防も重要で、禁煙、禁酒、体重管理、高脂肪食をひかえる、食事時間を規則正しくして、ゆっくりよく噛んで食べる、ストレスをためない、食後にお腹を締め付けない、すぐに横にならないなどに注意しましょう。

どこの科にかかったらよいか

内科(消化器科)