子供の頃、鼻血がよく出た方もおられると思います。
鼻の入口から入って約1~1.5cmの内側に毛細血管が集まっている部位があり、鼻出血の80%以上がここからの出血です。鼻粘膜の炎症、鼻をかんだり、鼻に指を入れることによる刺激でも血がでることがあります。
鼻出血の原因は
原因が鼻にある病気として、
- アレルギー性鼻炎
- 急性鼻炎、副鼻腔炎
- 鼻中隔彎曲症(鼻の両穴の間のついたてが曲がっている)
- 乾燥性鼻炎(風邪などの後に現れる)
等がありますが、生命に危険を及ぼすような病気ではありません。
高血圧、肝機能障害、血液疾患、上顎洞癌、抗凝固療法中の場合では時に、生命に危険が及ぶ場合があります。
血液疾患には、白血病、血友病、血小板減少症などがあります。上顎洞癌では、鼻水にうっすらと血が混じる、片方の鼻からだけ出血する事が多いです。又、上顎洞からの出血は、長期間に及び、頬にはれや痛みを伴うなどの特徴があります。
又、出血時に「あくび」をしている場合には、注意を要します。多量の出血のため、脳が血液不足になっている可能性があるからです。
出血の部位と原因の確認が大切
治療や療養に関してのアドバイス
鼻血がでた時は ①イスなどに座り下を向く、②小鼻を両方からつまんで圧迫する、③のどに流れた血液は飲みこまずに口から出す、を心がけて下さい。
出血性素因の病気がある場合には、至急専門家にかかることが大切です。
いずれにしても、原因をはっきりさせないことには安心できません。特に、大人の場合は、鼻血を契機に高血圧、肝機能障害、癌などが見つかることもあります。
鼻血には
- 外傷
- 物理的刺激による出血
- 鼻の病気（がんを含む）からの出血
- 局所の癌、肉腫
- 高血圧、肝機能障害等病気の一つの症状
- 血友病など出血素因のある病気
何れであるかを確かめることが大切です。
どこの科にかかったらよいか
耳鼻科専門の医療機関を訪ねてください。