腹痛、排便・排ガスの停止、嘔吐

腸閉塞の原因

何らかの原因によって腸が狭くなること、もしくは腸の動きが悪くなることにより腸内容が下の方(肛門側)に流れていかなくなる病気を腸閉塞と言います。開腹手術を受けたことのある方は腸の癒着や索状物により腸が折れ曲がったり、ねじれたりして通過や運動が障害されることがあります。
腹痛、嘔吐、ガス・便の排出停止、腹部膨満などの症状や場合によっては重篤な全身症状を引き起こし命に関わる事もあります。

治療や療養に関してのアドバイス

術後腸閉塞の予防法としては暴飲暴食を避け、消化の良いものを食べ、規則正しく食事や排便をして体のリズムを保つことが大切です。おなかが張ってきて痛む時や、ガスや便が出にくいなどの症状がでてきた場合には食事の量を少なくするなどして腸の負担を軽くすることが必要となります。また、腸の動きを良くする漢方薬の大建中湯(だいけんちゅうとう)や六君子湯(りっくんしとう)、四君子湯(しくんしとう)などが腸閉塞の予防や症状緩和に有効と言われています。症状が軽快しない場合は早めに病院を受診することをお勧めします。軽症なら水分などを点滴で補給しながら絶食にして腸の安静を保つことにより軽快します。重症の場合は鼻からチューブを入れ、腸の内容物を吸引したりすることで軽快することもあります。それでも良くならない時には、腸の癒着した部分を剥がす手術が必要になります。腸が腐るような癒着が疑われる場合は手術が必ず必要となりますが、軽症でも腸閉塞を繰り返すような場合は手術を考慮したほうが良いかもしれません。

どこの科にかかるとよいか

消化器専門の医療機関をお勧めします。