風しんについて
風しんの増加に注意~予防接種を受けましょう
既にマスコミ報道でも取り上げられていますが、首都圏を中心に風しんの患者数が増加しています。今年になってからの累積患者数は2018年9月12日現在で468人と昨年の年間患者数(93人)の5倍以上に達しています。特に9月3日から9月9日までの1週間だけで一気に100人以上の増加となっています。8月までは、東京や千葉など首都圏での報告数が多かったのですが、全国的に拡大しつつあると思われます。これからは兵庫県でも感染が拡大する恐れがありますので、風しんについて知っておきたいことをまとめました。
風しんウイルスに感染することで起こります。感染経路は飛沫感染で、非常に感染力は強く、潜伏期は2~3週間です。発症すると発熱、皮疹やリンパ節の腫大が起こります。時には生命に関わる全身状態の悪化を来すこともあります。
風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風しんウイルスに感染すると、眼、心臓や耳に障害を持つ子供が産まれる可能性があります(先天性風しん症候群)。このため、風しん抗体価の低い妊婦はもちろんその家族も風しんに罹らないようにしなくてはなりません。
今年の報告患者では、ほとんどが成人(94%)で、性別は男性が女性の2倍と多く、男性では30~40才台が64%を占め、予防接種歴なしまたは不明が91%を占めます。これは昭和54年4月1日以前に生まれた男性は予防接種を一度も受ける機会がなかったことが関係していると思われます。
風しんは予防接種で防げる病気です。ただ注意しないといけないのは、妊娠中の方は接種できないことと、受けた後2ヶ月間は妊娠を避ける必要があります。このため、妊娠する可能性がある方は前もって2回の風しん含有ワクチンを受けておくことが大切です。また30~50才台の男性で、風しんに罹ったことが無く予防接種歴がないか不明の場合はワクチン接種を受けることをお勧めします。
※請求書等が令和5年4月1日以降、変更となります。
既にご承知の通り風しん抗体検査については、市町においても独自に実施されているところですが、現下の状況で、更に徹底が問われるところ、この度、兵庫県においても令和5年度も政令市等(神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市、明石市)を除く県内に住所を有する人(対象者は別添実施要領参照)を対象に、県下の協力医療機関(上記5市に所在する医療機関を除く)において風しん抗体検査が広域的に無料実施できるよう兵庫県とも委託契約を締結し、実施させていただく運びとなりました。
詳細等については、既に所属医師会よりご案内なされているところですが、当該事業にご協力いただける場合は、所属医師会へお問合せ下さいますよう宜しくお願いいたします。
なお、実施にあたっての実施要領(実施医療機関等)等を以下の通り添付させていただきますのでご活用ください。
*本事業は国が実施する風しんの追加的対策事業とは別事業となりますので予めご承知おきください。