「プライマリ・ケア協議会とは」
兵庫県プライマリ・ケア協議会は日本プライマリ・ケア学会の趣旨を基本に、4年前、兵庫県内の保健・医療・福祉関係者の参画のもとで発足いたしました。そして、昨年度からは協議会内に「地域ケア研究会」を構成し、二つの地域ケア研究班を立ち上げ、それぞれのテーマに沿って検討・研究を行い、この度その報告ができるに至りましたので、昨年度の活動内容の紹介とともに、この紙面上に掲載したいと思います。
平成17年度 協議会活動項目
- プライマリ・ケア協議会幹事会(3回)
- ホームページの活用
兵庫県医師会ホームページ内に兵庫県プライマリ・ケア協議会を紹介 - 入会案内の促進
- 地域ケア研究会の開催(11回)
- 兵庫県プライマリ・ケア協議会第3回研究会の開催
期日:平成17年10月30日 会場:兵庫県医師会館 - 日本プライマリ・ケア学会第19回近畿地方会への参加
期日:平成17年11月20日 会場:びわ湖ホール - 第28回日本プライマリ・ケア学会への参加
期日:平成17年5月28,29日 会場:国立京都国際会館
「地域ケア研究会」とは
庫県プライマリ・ケア協議会の活動の一環として、地域ケアに関するさまざまな課題について各分野の専門組織から選出された研究班員が設定されたテーマについて学際的な研究を行い、公表・発信しながら新たな「地域ケア学」の構築と地域実践に寄与しようとするものです。
■研究班 第1班
第1班テーマ | 保健・医療・福祉領域におけるケア論の特性に関する文献的考察と「ケア」概念の共有による「地域ケア」の総体的展開への提言 |
---|---|
研究班の構成 | 班長:松浦尊麿 班員:石川雄一、奥西栄介、土岐保正、中野則子、長田 貴、 松岡千代、松山賢治 |
研究概要 |
1.研究の背景現在、わが国においては「地域ケア」の概念形成が十分ではなく、それがともすれば各職能団体のテイリ トリー保護的なケア論を生む土壌ともなっている。今後、地域ケアの包括的な展開と質的な向上をはかるためには、まず「地域ケア」の概念を明らかにするとともに、その地域展開の方略を提起する必要がある。 2. 研究目的と方法保健、医療、福祉、宗教などの領域における「ケア」「地域ケア」論について文献的検索をおこない、その考察をおこなうことにより、わが国における各領域の「ケア」論の特性を明らかにするとともに、それを踏まえて今後の地域ケアの基盤づくりのstrategy、実践課題を提起する。 3.研究内容の柱(内容の詳細は報告書、ホームページをごらんください)
|
■研究班 第2班
第2班テーマ | 在宅介護予防(生活機能向上)プログラムの開発 |
---|---|
研究班の構成 | 班長:備酒伸彦 班員:間瀬教央、竹内さおり、足立里江、松本真澄、尾松芳輝、 国井昭男、中野 譲、今西 要、 御代出三津子、 三宅圭一、森上淑美、塩谷 満、松下清美、小野太一 |
研究概要 | 第2研究班では生活機能向上プログラムの開発に向けて、 (1)在宅介護予防に関する考え方の整理を行い、 (2)具体的なプログラム開発のためのデ-タ集積を行った。 1.在宅介護予防に関する考え方の整理在宅介護予防に関するキーワードを抽出しその考え方を整理した。
2.生活機能プログラム開発に向けたデ-タ集積
|
平成18年度地域ケア研究会活動の予定
■第1班(2プロジェクト)
1.「第一線医療機関のプライマリ・ケア機能向上に関する調査研究」
プロジェクト
地域における保健・医療・福祉の連携の要としての第一線医療機関の果たすべき役割は極めて大きいが、今日の医療制度のもとでは、第一線医療機関におけるこれらプライマリ・ケア機能を十分に発揮するための土壌が育みにくい環境にある。それが、住民や他分野の職種に第一線医療機関のプライマリ・ケア機能について理解・認識を醸成しにくくし、医療機関におけるプライマリ・ケア機能を発揮するための体制作りが困難な要因となっている。 そこでこの研究班では、第一線医療機関に求められるプライマリ・ケア機能、プライマリ・ケア推進の阻害・促進要因、プライマリ・ケア機能向上のための施策提言を行うこととしている。
調査・研究課題 |
|
---|---|
構成研究員 | 班長:石川雄一先生 他 |
2.「摂食嚥下障害へのケアのあり方に関する調査研究」プロジェクト
近年、摂食嚥下障害に対するケアの必要性がいわれるようになり、老人保健・福祉施設などでの先進的な取り組みも報告されるようになってきたが、体制的にも技能的にもそのあり方が確立されるまでには至っていない。そのような状況を踏まえて、摂食嚥下障害へのケアのあり方について関連した専門職による共同研究を行う。
調査・研究課題 |
|
---|---|
構成研究員 | 班長:戸田和夫先生 他 |
■第2班
テ-マ:在宅介護予防(生活機能向上)プログラムの開発
―17年度からの継続研究
在宅介護予防(生活機能向上)プログラムの開発にむけて、平成17年度は、在宅介護予防に関する考え方の整理が行われ、今後は具体的なプログラム開発のためのデータ集積を行う予定となっている。現場から得られたデータの分析を踏まえてプログラム開発につなげていくこととしている。そのため、平成18年度も引き続き同テーマで調査・研究を継続していく。
構成研究員 | 班長:備酒伸彦先生 他 |
---|