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マラソン中の心停止

・マラソン中におこる心停止について マラソン中に心停止が起こる割合は10万人中0.54人という米国のデータ(2000~2010年)があります。また心停止した人の死亡率は71%でした。心停止の原因で最も多いのは心臓の筋肉の病気である肥大型心筋症から起こる不整脈といわれており、次に多いのが狭心症や心筋梗塞など心筋に血液が十分いきわたらない虚血性心疾患です。 マラソン中の心停止の予防 肥大型心筋症の多くは原因不明ですが、虚血性心疾患は動脈硬化が主な原因です。動脈硬化には高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が関係しており、その予防には喫煙、過食、運動不足などを改めることが大切です。生活習慣病治療中の方はもちろんですが、健康な人もレース前には医療機関で心電図や血液検査を受けることをお勧めします。レース中は心臓に負担のかかる急激なペース変化を避けましょう。夏季の脱水や冬季の低体温も突然死の原因と

繰り返す流産・死産

流産を2 回以上繰り返した場合を「反復流産」流産を3 回以上繰り返した場合を「習慣流産」と言います。妊娠はするけれど2 回以上の流産・死産もしくは生後1 週間以内に死亡する早期新生児死亡によって児が得られない場合、つまり、22 週以前の流産を繰り返す反復流産、習慣流産 に加え、死産・早期新生児死亡を繰り返す場合を含めて「不育症」と言います。 不育症の原因は 子宮の奇形や筋腫、ホルモン異常、凝固異常、母体の高齢年齢、夫婦の染色体異常 不育症の検査 1.子宮の形態を見る検査 2、内分泌学的検査 3、内科合併症(甲状腺機能異常、糖尿病など) 4、夫婦の染色体検査 5、抗リン脂質抗体 6、その他 治療や療養に関してのアドバイス 流産胎児の約80% に染色体異常が認められています。つまり、流産回数が2 回、3 回、4 回の場合、計算上、64%、51%、41% が偶発的に胎児染色体異常をくり返したこと

血尿や蛋白尿

腎臓は体に2つあり、1つを取ってしまっても何の症状も出ません。自覚症状が出るのは残った1つの腎臓の機能が半分以下の腎不全になった時です。このため、自覚症状がないからと言って放置してはいけません。特にタンパク尿が持続している場合は要注意です。健診で発見される自覚症状のない血尿、タンパク尿に多いのがIgA腎症です。 IgA腎症とは 治療や療養に関してのアドバイス どこの科にかかったらよいか まずは、内科、小児科のかかりつけ医に相談してください。腎臓の生検が必要なら専門医に紹介してもらえます。経過が長くなるので専門医とかかりつけ医との連携で診ていくのが良いでしょう。

コレステロールが高いと言われた

コレステロールはからだの細胞を構成する大切な成分の1つで、必要な物質です。しかし、多すぎるとからだに血液を巡らせる動脈内に付着していって動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞など生命にかかわる重大な病気を引き起こすのです。通常の場合には、コレステロールは肝臓で合成され、余分なものは肝臓で胆汁となり大便中に排泄され、だいたい一定(130mm/Hg~220mm/Hg)に保たれています。いわゆる美味しいものにはコレステロールが多く含まれています。食べ過ぎてコレステロールを過剰に摂取することが原因の他に、病気のためにコレステロールが高くなる場合もあります。このコレステロール値のうち、動脈硬化等メタボリックシンドロームに関与する「悪玉」がLDLコレステロール値です。近年はLDLコレステロール値が高値であることもいいます。(140mg/dl~) コレステロールが高くなるひきがねとなるもの 他に特別のものと

高齢者の膝の痛みの代表・変形性膝関節症

年をとるにつれて体の節々(特に膝の関節)が痛み、階段の上り下りや長時間の歩行などがつらいという人が増えてきます。これは骨と骨との間にある軟骨が摩耗することによって関節が変形するために起こるもので、「変形性膝関節症」といいます。ひどくなると、水がたまり関節が腫(は)れてきます。 変形性膝関節症の原因は 関節が一度変形してしまうと元の状態に戻すことはできませんが、症状を和らげることは可能です。 治療や療養に関してのアドバイス 適度な体操と保温、減量の努力で膝の痛みはかなり和らぎます。 どこの科にかかったらよいか 痛みの強いときは整形外科医に相談して下さい。また、膝の体操などの指導も受けましょう。

成長期に膝を押すとグッと痛いオスグット病

10~15歳ぐらいの子供が膝の痛みを訴える場合、オスグッド・シュラッター病という病気がよくみられます。膝の皿(膝蓋=しつがい=骨)の下の少し膨らんだところが腫(は)れて痛みを訴えます。サッカーやバレーボール、野球など足をよく使う子供にしばしばみられる病気です。 若い人の長びく膝の痛みの原因は 成長期にスポーツは肉体面・精神面の発育に重要な役割をはたしています。しかしながら、過度の訓練や無理な動作の繰り返しにより、発達途上の運動器に重大な障害をきたすことがあります。 オスグッド・シュラッター病の原因:骨が十分に成長していないために脛(すね)の骨に力がかかり過ぎて炎症を起こすために痛みます。その他の膝の痛みの原因: ※中年以後の人の膝の痛みは、変形性膝関節症などの病気もあります。 治療の基本「局所の安静」過剰な練習や無理な動作の繰り返しによって生じる慢性的な筋肉や腱の炎症などのいわゆる”使いす

性器クラミジア感染症と言われた

この病気はセックスによって感染する「性感染症」で病原体はクラミジア・トラコマチスという微生物です。最近、特に10代、20代の若い男女の間で感染者が増えています。感染していてもほとんど症状が無いことが、この性感染症が広がる大きな原因です。この病気の恐い所は自覚症状に乏しいため、気付かないうちに病状が進んで行くことです。子宮の入り口に食い込んで巣をつくった病原体はやがて卵管を通ってお腹の中に入り、肝臓の周囲にまで炎症を起こすことがあります。知らず知らずのうちにお腹の中に広まった炎症は、突然腹痛を伴う急性腹膜炎を発症することすらあります。その頃にはすでに卵管が詰まり妊娠出来なくなってしまっていることもあり、将来妊娠を望む女性にとっては非常にやっかいな病気です。 原因は クラミジアの一種であるクラミジア・トラコマチスが、性交・オーラルセックスなどによって、尿路や性器に感染することで起きます。症状は

閉経後の膣乾燥感、性交痛、頻繁な尿意

閉経して数年経つと色の付いたおりものや出血、さらには性交痛を訴える女性が多くなります。これは女性ホルモン(エストロゲン)の低下によっておこる症状です。女性ホルモンには膣の粘膜に潤いを与え、細菌から膣内を守り、きれいにする働きがあります。(膣自浄作用)ところが、閉経して数年経つと卵巣からは女性ホルモンが分泌されなくなります。そのために閉経後は、膣の粘膜が乾燥、萎縮して炎症を起こしやすくなります。これを萎縮性膣炎といいます。 萎縮性腔炎原因は 別名「老人性膣炎」とも呼ばれるように、閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下することによって起こります。エストロゲンには、膣粘膜を潤して厚く丈夫に保つ働きがあります。これが減少することによって、膣からの分泌液が減り、腔が乾燥、萎縮し、粘膜が薄くなり、性交時の刺激などで出血しやすくなります。性交痛も膣炎も、エストロゲンの減少が原因なのです。外陰部

突然の関節の痛みと腫れ

痛風とは、血液の中の尿酸が増えて、血液に溶けきれない尿酸が関節内で尿酸塩結晶となって関節炎を起こす病気です。足の親指の付け根などの関節が急に赤く腫れて、痛みのために歩くことができなくなります。 痛風の原因は 尿酸の過剰産生 尿酸の(腎)排泄低下 ストレス、疲労、アルコールの飲み過ぎ、肥満 治療や療養に関してのアドバイス 痛風の有病率は人口あたり0.4%です。同一家系内に多く、壮年の男性に見られる病気ですが、最近は20歳代の若年層にも見られるようになってきました。痛風発作は安静にしているだけでも3~7日で痛みがなくなるので「治った」と思うのですが、発作は治っても高尿酸血症はそのままなのでまた発作を繰り返します。慢性化すると、関節の周りや皮膚の下に結節(痛風結節)ができ、腎臓にたまった結晶により腎臓の働きが悪くなり(慢性腎臓病)、尿路結石ができます。高血圧、高脂血症、心血管障害、脳血管障害の合

卵巣が腫れていると言われた

卵巣の内部に分泌物などが溜まって腫れる良性の腫瘍を「卵巣のう腫」と言います。溜まった内容によっていくつかに分類されています。髪の毛や歯、骨、脂肪などが含まれているのが、「皮様のう腫」。子宮内膜症が原因で、中に血液が溜まった「チョコレートのう腫」。サラッとした液体が溜まった「漿液性のう腫」、ゼラチンのようにドロドロした粘液が溜まった「粘液性のう腫」などいろいろな種類があります。 卵巣のう腫の原因は 卵巣のう腫の多くは、その原因は良く分かっていません 治療や療養に関してのアドバイス 卵巣は骨盤の中にある器官ですから何か異状がおきてもなかなか自覚症状が現れず、妊娠や生理不順、不正出血など別のことで産婦人科を受診した時に、たまたま見つかることがよくあります。下腹部の痛みなど症状が出てきた時には、卵巣はすでに「こぶし大」程にはれていることが多いです。子宮癌検診と同じく卵巣の検査も定期的に受けるなど早