健康アドバイス

ギザギザ・チカチカが見える

両目の視野の一部に突然ピカピカと光るぎざぎざ模様が見える症状の閃輝暗点は、ぎざぎざ模様の中は見えにくくなりますが、5分から20分程度と比較的短時間で目の症状は治まります。症状が治まったあとで片頭痛が起こることもあります。 閃輝性暗点の原因は 見えにくくなるのは脳の視覚の血管が収縮し、一時的に血の流れが変化するためと考えられています。その後血管が拡張し神経を刺激して片頭痛が起こります。 原因は睡眠不足、ストレス、肩こり、喫煙など多種さまざまな要因が指摘されていますまれに脳梗塞、脳腫瘍が原因となることがあります 治療や療養に関してのアドバイス 若い人に多い病気で、突然発作的に現れます。現れた時は安静にしてください。喫煙がきっかけになる場合もあります。目の症状だけの人、片頭痛だけの人もあります。目の症状や激しい頭痛が月2回以上ある人は予防薬の使用を勧めます。念のため脳の疾患をCTやMRIで調べる

急に左右対称に起きる手足の脱力としびれ

手足の脱力としびれが左右対称に起こってくる病気の一つにギラン・バレー症候群があります。その他、脊髄損傷、脊髄梗塞、脊髄腫瘍なども急激に症状がでてくることがあります。ギラン・バレー症候群の頻度は10万人に1~2人で小児から成人まで幅広く発症します。 ギラン・バレー症候群の原因は ウイルスなどの感染がきっかけとなり、それを防御するために働く免疫機能が異常に反応し、発症するという説が有力です 風邪や下痢などの症状があった数日から約2週間後に、急に手足に力がなくなり、歩けなくなる、物を持ち上げることができないといった症状が起こります。特に足から次第に上半身にしびれや脱力が広がることも特徴です。そうした症状は数日から一週間ぐらいで進行し、場合によっては、全く動けなくなることもあります。さらに症状が激しい場合には、食べ物を飲み込む、言葉を発するといったこともできなくなります。また、呼吸に関する筋肉に麻

睡眠中の呼吸停止と激しいいびき

睡眠中、1時間に10秒以上の呼吸停止が5回以上、または、7時間の睡眠中に呼吸停止が30回以上あることを閉塞型睡眠時無呼吸症候群と言います。呼吸が停止すると、停止した時間分だけ、脳などに酸素が送れなくなり、肥満・糖尿病・高血圧などの生活習慣病、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞のもとになります。怖いですね。 「睡眠時無呼吸症候群」の原因は 鼻から気管までの間(上気道)が睡眠中に狭くなることが原因です。 ~まずいびきの有無を調べてみて~ 日中異常な眠気に襲われることが多い場合も要注意です。 治療や療養に関してのアドバイス 診 察まず問診とアレルギー検査などでほかの疾患の疑いがないか探る。続いて、鼻やのどを内視鏡で確認し、閉塞しやすい構造かどうか調べる。睡眠中の様子を詳しくデータでみるために、自宅で携帯式の測定機器を付けるか、入院して1晩寝ている間睡眠ポリグラフ検査をします。治 療睡眠中に充分な空気を吸い

労作時息切れ・呼吸困難感

拡張型心筋症で「植え込み型除細動器」の手術を進められています。どうしたら良いでしょうか? 命にかかわるような危険な不整脈がみられる場合、植え込み型除細動器(ICD)はとても有効な予防手段です。不整脈にはさまざまな原因がありますが拡張型心筋症も心臓の収縮障害を起こし、息切れや疲労感があり心室頻拍が出ているようならICDの手術を考慮します。 植え込み型除細動器(ICD)とはどのような機械ですか? 心臓は1日に約10万回も拍動しています。電気信号がうまく伝わらず拍動が早すぎたり遅すぎたりして不規則になるのが不整脈です。心臓のリズムが狂った状態が続くと失神したり胸が苦しくなって死亡する危険性もあります。ICDはそのような危険な不整脈を検知し、ペースメーカーのように電気刺激を出したり、電気ショックを行って脈を正常に戻します。 手術はどのように行うのですか? 一般的に手術時間は2~4時間程度で行われて

潰瘍性大腸炎(粘液混じりの血便や下痢)

潰瘍性大腸炎の原因 大腸に炎症が起きる潰瘍性大腸炎は、医療費の一部が公費負担される特定疾患(難病)の一つで、詳しい原因は分かっていません。 治療や療養に関してのアドバイス 粘液混じりの血便や下痢を生じ、全ての年齢で発症します。多いのは20~30代で、患者数は国内に10万人を超えており毎年増加しています。一度の治療で治る人もいますが、再発を繰り返す人もあり、寛解状態を長く保つことが治療の目的です。軽症では炎症を抑える薬で、重症例ではステロイド剤を大量に使用し副作用の危険を抑えるため免疫抑制剤を併用します。抗リウマチ剤の「レミケード」が医療保険の適応になり、患者によって劇的に改善する場合があるようです。「血球成分除去療法」(腸の炎症を起こす白血球を透析のように除去する)も有効です。さらに出血がひどい場合手術となります。大腸を全部切り取り、小腸で袋を作って直腸の代用とします。 どこの科にかかると

赤ちゃんの目が寄っている

生後3カ月になりますが目が内側に寄っています。斜視でないか心配です 赤ちゃんは、生まれて2-3か月頃から両方の目でものを見始め、視線もそろう様になります。この時期以降、たとえば4ヶ月健診の時点で目が内側に寄っている場合は内斜視を疑います。生後早期に発症する内斜視に乳児内斜視があります。原因は諸説ありはっきりしていませんが、ずれの程度が大きいことが多いのが特徴です。また、両眼で見る脳機能の発達の障害が考えられています。一方、両眼で見る機能の発達には問題がなく、目を動かす筋肉やその神経の先天異常が原因で起こる斜視もあります。これを先天性眼筋麻痺と言い、生後すぐから内斜視や上下斜視を伴う場合があります。1歳以降の発症では、遠視が原因で起こる調節性内斜視があります。斜視を放置しておくと弱視になってしまったり、両眼で見る機能の発達が障害されて斜視の治療が難しくなります。 斜視の種類 生後早期に発症す

血液検査でLDLコレステロール値が高い

LDLコレステロールは悪玉、HDLコレステロールは善玉と言われていますが、そもそもコレステロールは体を構成する細胞を包む細胞膜や各種ホルモン等の原料であり、体を維持するために必要なものです。 コレステロールは人体の維持に必要ではありますが、”あぶら”なので、そのままの形では水に溶けません(体内には保てません)。そのため水と親和性のある蛋白質と結合し、水に馴染みやすい安定なリポタンパクとして、血液中に存在しています。各種ありますが、有名なのが低比重リポ蛋白(LDL: Low Density Lipoprotein)と、高比重リポ蛋白(HDL:High Density Lipoprotein)で、コレステロールを運搬します。 HDLに運ばれているコレステロールをHDLコレステロール、LDLに運ばれているコレステロールをLDLコレステロールと呼んでいます。 このLDLとHDL2つのリポタンパクは

じんましん(皮膚の痒みと腫れ)

じんましんは、皮膚が蚊に刺された時のように、少し赤くふくれてくるものです。地図のように様々なかたちをして、数十分から数時間腫れが続き、痒みを伴います。治療により、すぐに治まって再発しない場合を急性型、一ヶ月以上繰り返す場合を慢性型といいます。 「じんましん」の原因は じんましんの原因には、いろいろなタイプがあります。 症状が長引く時はじんましんではない時があります。 治療や療養に関してのアドバイス じんましんが出ている時は、入浴や激しい運動でかゆみが強くなりますので注意して下さい。 じんましんの薬の効果には個人差があります。自分に合う薬で上手にコントロールし、じんましんの悩みから解放できるように主治医とご相談下さい。 どこの科にかかったらよいか 皮膚科または内科を受診して下さい。

手足が震え、前屈みでちょこちょこ歩く

50~60歳代に多く、1万人に5~8人程度の頻度で見られるパーキンソン病は脳の病気です。症状として主なものは下記の通りです。 パーキンソン病の原因 脳の一部(中脳の黒質という場所)で作られるドーパミンという神経伝達物質が減少するために神経細胞同士の情報伝達の障害が起こり、手足の動き、体の動きが悪くなってきます。何故そうなるのかは今の所よく分かりません。 治療や療養に関してのアドバイス パーキンソン病は難病に指定されています。したがって医療費には、補助が出ますので、最寄りの保健所か健康福祉事務所に相談してください。歩行障害のため、転倒、骨折することもあり注意が必要です。最終的には寝たきりになる場合もありますが、近年、ドーパミンの補充療法以外の様々な薬理学的機序のパーキンソン病治療薬が開発され、薬物治療の選択肢が増えたことは朗報です。緩慢に進行していく難病なので患者さん本人も家族も焦らずに対処

目が開けにくく、けいれんする

まぶたがぴくぴくすることがあります。これを「眼瞼ミオキミア」と言います。これは、目が開けにくくはなりません。通常は数日から数週間で自然に治まります。それに対して、治療が必要な病気は二つあります。「片側性顔面けいれん」と「眼瞼けいれん」です。片側性顔面けいれんは、まぶたの症状に加えて、同側の頬、口角がピクピク動いてしまいます。通常片方だけおこります。眼瞼けいれんは、まばたきが増え、目が開けづらくなり、まぶしさを感じたり、ゴロゴロしたりします。ドライアイの症状と似ているところがあります。病名にけいれんとありますが、ぴくぴくが目立たないことも少なくありません。目をつぶるのは問題ないのですが、開けづらくなります。眉間にしわを寄せ、力を入れながら目を開けなければならない状態です。治りにくい病気です。 治療や療養に関してのアドバイス 治療は「ボツリヌス療法」が中心です。ボツリヌス菌という細菌の毒素を安