2020

脂漏性皮膚炎で髪の毛が抜ける

皮脂の分泌の異常と、発汗やビタミン代謝が関連して、毛穴から皮膚炎が広がる症状を脂漏性皮膚炎といいます。最初、頭皮がかさかさしてきて、ふけの様な症状が出現します。やがて赤いぶつぶつができ、頭皮が赤くなり、ふけは益々ひどくなってきます。同時に脱毛がみられることもあります。頭皮をはじめ顔、背中の肩甲骨の間などは、皮膚の他の部分に比べ多くの皮脂腺があり、皮脂の分泌量が多いところです。こうした部位に好発することからこの病名が付けられています。原因はまだ詳しくは解明されておらず、体質や環境の他、皮膚に常在するカビなどの菌が影響するという説が有力になってきています。 こまめな洗髪が有効!! ~慢性化しやすく再発も~ 治療や療養に関してのアドバイス 最初のふけがみられる軽症の時なら、毎日こまめに洗髪するだけで治ることがあります。洗髪は低刺激性の石鹸を使い、あまり激しくこすらないようにします。しかし湿疹がで

激しいかゆみ

疥癬虫(かいせんちゅう:ヒゼンダニ)というダニが人の皮膚に寄生(きせい)し、激しいかゆみを伴う病気を疥癬といいます。「通常疥癬」と、感染力が強く寄生するダニの数の多い「角化型疥癬(ノルウェー疥癬)」の二つのタイプがあります。 症状について 疥癬虫(ヒゼンダニ)は指の間、わきの下、陰部などに疥癬トンネルという横穴を掘り、卵を産みつけます。また、他の部位には丘疹(赤いぶつぶつ)ができます。長時間、直接肌が触れることで感染します。また、角化型疥癬の患者さんの使用した衣類や寝具を介して感染することもあり、家族間や病院、老人ホームなどで小規模な流行が繰り返しています。このように伝染性の疾患ですが病状が出るまでに約1~2ヶ月の潜伏期間があります。家族や周囲に疥癬の症状の人がいましたらしっかり治療を続ける事が大事です。 カイセンは湿疹や皮膚炎とよく似ているが治療法が全く異なるため、専門医によるきっちりし

足がしびれ、冷たく感じる

足へ血液を運ぶ動脈が、細くなったり、閉塞しているために血液が十分に流れなくなる病気です。 症状 第1期 足がしびれたり、冷たく感じる第2期 歩くとふくらはぎや足が痛くなり、休むと改善する(間歇性跛行といいます。)第3期 じっとしていても、足の先のほうが痛くなる第4期 足先の傷がなおりにくく、時には黒くなってくる 原因多くは下肢の動脈の動脈硬化が中心であり、加齢、喫煙、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常(コレステロールや中性脂肪が高い)、肥満、運動不足などのいろいろな要因が関係しています。 治療へのアドバイス 下肢の冷感や間歇性跛行は、腰椎の病気でも出現します。どのような原因で症状が出ているかを、はっきりさせることが必要です。   療養      治療 どこの科にかかったらよいか かかりつけ医に相談され、循環器専門医や血管外科でみてもらいましょう

足の裏の指の付け根の痛み

皮膚に物理的な刺激が繰り返された結果、皮膚の最外層の角質と呼ばれる部分が分厚くなり、くさび状に増殖した状態を魚の目、正式には鶏眼といいます。足の裏の指の付け根や指の間によくできますが、ここは体重がかかりやすく皮膚の奥の神経を圧迫し、よく歩くと耐え難い痛みを生じます。 魚の目と間違いやすい症状 治療や療養に関してのアドバイス 分厚くなった角質層をやわらかくする薬を塗ってから削る。削ってからも同様の刺激が続かないように予防策が大事。 再発予防策 魚の目の治療と予防には足に負担をかけないことが大切です! どこの科にかかったらよいか 皮膚科

顔が常に赤くひりひり感とほてり

顔が常に赤く、ニキビのような症状を伴ったり、ヒリヒリした感覚やほてりを感じたりする症状を酒さといいます。酒さは、顔面の中央に発症しやすく、症状の程度により第1~3度に分類されます。第1度:皮膚の毛細血管が拡張して赤くほてり感を伴う。第2度:ニキビのようなものが見られる。第3度:鼻が赤く腫瘤状に腫れた状態。 原因について 原因ははっきりしていませんが次のようなものがあげられます。 治療 「赤ら顔が治らない」と気にしすぎるとかえって悪化しやすいです。症状は慢性に経過しすぐには良くなりませんが生活習慣に気をつけながら症状の悪化を予防し長い目で治療を継続しましょう。 どこの科にかかったらよいか 皮膚科へ

冷え性の治し方

からだの冷えは女性に圧倒的に多く見られます。診察をしても原因が見つからなかったり、血液の循環を促す薬を飲んでも改善しなかったりすることがよくあります。このような場合に、漢方薬が有効なことがあります。東洋医学ではさまざまな病気の原因として冷えを重視しており、薬の種類も豊富です。 冷え性の原因は 治療や療養に関してのアドバイス ・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅしょうきょうとう)は手足の先の冷え、しもやけ、冷えが強くて皮膚の色がの悪いときによろしいです。また、冷えて、頭痛、下腹部痛、腰痛が起こる時にも効きます。・苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)は、腰から下が水中に座っているように冷え、腰の周りに銅銭の束を下げているように重く感じる時によろしいです。・桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)は手足の冷えに痛みやしぴれを伴う場合、鎮痛作用のある附子が入っていて効果的です。・当帰芍

鎮痛剤の効きにくい痛み

阪神淡路大震災で両足をタンスに挟まれました。以来、すねのあたりの筋肉がけいれんしたり、激しい痛みに襲われます。対処法を教えてください。 神経障害性疼痛の原因 この方は両足が長時間にわたって圧迫されたことにより末梢神経が損傷されたと考えられます。このような原因による痛みを「神経障害性疼痛」と呼んでいます。ビリビリと電気が走るような痛みで一般的な鎮痛剤が効きにくいのが特徴です。外傷以外では帯状疱疹罹患後の神経痛、椎間板ヘルニア、糖尿病、手首の正中神経が傷つく「手根管症候群」など多くの疾患が原因となります。 治療や療養に関してのアドバイス 一度傷ついた神経は元に戻りにくいため痛みそのものをなくすことは難しいでしょう。しかし、薬や注射によって和らげることはできます。治療の効果は痛みだけではなく、生活の質(QOL)の改善を目指すことにあります。第一選択薬として「プレガバリン」、「ガバペンチン」という

【中止】「2020.3.15」第11回摂食嚥下障害研修会【申込受付】

この度の新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け、ご参加いただく方への健康・安全面を第一に考慮した結果、本研修会を中止することとしましたので何卒よろしくお願い申し上げます。 兵庫県プライマリ・ケア協議会では、摂食嚥下障害対策の一環として標記研修会を下記日時で開催することとなりました。今年度は「在宅で摂食嚥下障害を支える取り組み」をメインテーマに、専門分野の講師をお招きして講演していただくことになりましたので、多数のご参加をよろしくお願いいたします。 1.日 時 令和2年3月15日(日)10:00~12:30     【 開始時間にご留意ください 】 2.会 場 兵庫県医師会館 2階会議室 〒651-8555 神戸市中央区磯上通6-1-11 TEL:078-231-4114 FAX:078-231-8112 3.受講対象者 医師・歯科医師・薬剤師・看護師・ケアマネジャー・その他保健・