健康アドバイス

つり革手すりが汚く感じて持てない

何度も同じところを掃除したり、繰り返し戸締まりをしたり、かびやばい菌が気になって吊革や手すりを持てなかったり… こんな時あなたは、周りの人に「あなた、潔癖性やねえ」と言われませんか? 「潔癖性」 「潔癖症」は「不潔恐怖」とほぼ同義ですが、広い意味で「強迫性障害」の一症状です。日常生活に支障をきたさない程度の症状は治療の対象にはなりません。たとえば数字の4や9を避けるという行為は多少なりともあるのではないでしょうか?しかし、出勤する際に鍵がちゃんと掛かっているか何十回も確認し、そのせいで遅刻するとなると日常生活に支障を来しているレベルとなります。このような症状はストレスがかかると症状が悪化し易いことが知られています。だからと言ってストレスだけが原因とは言い切れません。心理的な要因から発症してくると考えられていたものが、近年の脳機能解析の進歩により、「強迫性障害」も、セロトニンなどの神経伝達物

くも膜下出血

脳の表面に出血する状態をくも膜下出血と言います。くも膜下出血の原因には、頭部外傷による外傷性くも膜下出血もありますが、脳動脈瘤や脳動静脈奇形、脳内出血など脳の血管が破れて起こるものがあります。その中でも、脳動脈瘤(血管にできたコブ)が破裂して起こるくも膜下出血は死亡率が高い病気です。 今まで経験したことのない突然の頭痛と嘔吐を繰り返し、意識を失い倒れてしまいます。歩いて病院に行くような症状の軽い場合もあります。いずれの場合でも、何をしているときに頭痛が起きたのかという、頭痛が生じた時間がはっきりとしています。ほとんどの場合 前兆がありませんが、一部の動脈瘤では、瞼が下がり、物が二重に見えることがあります。 診断のために、頭部のCTやMRI検査を行います。さらに治療を行うために、脳血管造影検査が必要です。 出血は一旦止まりますが、再度破裂出血し命を落とすことになりますので、止血しなければなり

太田母斑とは

太田母斑とは、顔面、特に眼瞼・額・頬に現れることの多い青あざで濃淡があり、淡い褐色の点が混在することもあります。 発症年齢は、乳児期と思春期の2つのピークがあり、男女比では女性の方が多く、80%近くを占めています。 太田母斑の原因は メラノサイトが増殖しており、メラニンの量が通常と比べて増加することから発症します。皮膚を構成する細胞を細かく見るとメラニンと呼ばれる色素を形成するメラノサイトが存在しています。通常メラノサイトは、真皮と呼ばれる部位には存在していません。なかにはGNAQやGNA1といった遺伝子異常に関連して病気が発症することがあると報告されています。また太田母斑の発症には内分泌環境が関与していると考える研究者もいます。なお、紫外線は病変のし主座である真皮に位置するメラノサイトまでは届かないため、紫外線のもたらす影響は小さいと考えられています。 太田母斑の治療法に関してのアドバイ

肩こりは運動不足かストレスか

首や肩の筋肉は重い頭や腕を支えて緊張した状態が続きます。同じ姿勢や長時間細かい仕事をした後などに、首や肩甲骨や肩のあたりに「重だるい」「つまる」「はる」などと感じることを肩こりと呼んでいます。 肩こりの原因は 運動不足や精神的ストレスと深い関連があります。じっと同じ姿勢を続けていると僧帽筋・肩甲挙筋などの首肩まわりの筋肉の血行が悪くなり、酸素や栄養の供給が不充分になり疲れや重だるさを感じます。仕事や家事、車の運転などはもとより、現代ではパソコンやスマホの操作が加わります。 治療や療養に関してのアドバイス 同じ姿勢を続けないことが大切です。仕事中に少しの合間を見つけて肩甲骨回しなどの軽い体操をします。腕を机や肘掛けに置くだけでも筋肉の負担軽減になります。自分に合った高さの椅子を使い、照明も暗すぎないようにしましょう。かかとの高い靴、窮屈な靴は肩こりにつながります。寝返りを打つので難しいですが

足の静脈がふくれて硬くなる

下肢の静脈内に血栓ができて、炎症を引き起こす病気です。血栓のできる場所から、深部静脈に発生する深部静脈血栓症と静脈瘤に合併することが多い表在性血栓性静脈炎に分けて、考えられています。ここでは、皮下の静脈に発生する表在性血栓性静脈炎について説明します。 症状 ふくらはぎや膝の周囲の静脈のややふくれた静脈が、突然、硬くなって、赤くなって痛みを伴って腫れてきます。一カ所のこともありますが、静脈の走行に沿って、縦に細長く症状が出ることもあります。 原因 抜歯後や足に白癬症があったり、足に怪我をして傷ができたり、風邪を引いたなど何かきっかけがあって炎症を起こしてなることが多く下肢静脈瘤に合併して起こることもしばしばあります。下肢静脈瘤は、静脈内の静脈弁が逆流することにより、静脈圧が上昇し、静脈の拡張をきたす病気です。血液のうっ滞がおこりやすく、時に静脈内の血栓形成を引き起こします。これが表在性血栓性

皮膚の色が白く抜けてまだらになってしまった

皮膚の色素が部分的に抜け白くなってしまう状態を「尋常性白斑」と言います。全身の広範囲に出来る「汎発型」、局所に限局する「限局型」、体の左右どちらかに出来る「分節型」の三つのタイプがあります。人にうつる病気ではありませんが、治りにくい病気で他人から見られることから美容上の問題があります。 原因について 免疫異常によって色素を作る細胞を攻撃するためと考えられています。甲状腺機能亢進症や悪性貧血などの「自己免疫疾患」を合併することもあります。また、精神的ストレスが誘因になることもあります。 治療 注意:日焼けすると白斑周囲の皮膚色が濃くなり白斑がかえって目立つため、外出時はサンスクリーン剤を外用しましょう。 どこの科にかかったらよいか 皮膚科を受診して下さい。

マラソン中の心停止

・マラソン中におこる心停止について マラソン中に心停止が起こる割合は10万人中0.54人という米国のデータ(2000~2010年)があります。また心停止した人の死亡率は71%でした。心停止の原因で最も多いのは心臓の筋肉の病気である肥大型心筋症から起こる不整脈といわれており、次に多いのが狭心症や心筋梗塞など心筋に血液が十分いきわたらない虚血性心疾患です。 マラソン中の心停止の予防 肥大型心筋症の多くは原因不明ですが、虚血性心疾患は動脈硬化が主な原因です。動脈硬化には高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が関係しており、その予防には喫煙、過食、運動不足などを改めることが大切です。生活習慣病治療中の方はもちろんですが、健康な人もレース前には医療機関で心電図や血液検査を受けることをお勧めします。レース中は心臓に負担のかかる急激なペース変化を避けましょう。夏季の脱水や冬季の低体温も突然死の原因と

繰り返す流産・死産

流産を2 回以上繰り返した場合を「反復流産」流産を3 回以上繰り返した場合を「習慣流産」と言います。妊娠はするけれど2 回以上の流産・死産もしくは生後1 週間以内に死亡する早期新生児死亡によって児が得られない場合、つまり、22 週以前の流産を繰り返す反復流産、習慣流産 に加え、死産・早期新生児死亡を繰り返す場合を含めて「不育症」と言います。 不育症の原因は 子宮の奇形や筋腫、ホルモン異常、凝固異常、母体の高齢年齢、夫婦の染色体異常 不育症の検査 1.子宮の形態を見る検査 2、内分泌学的検査 3、内科合併症(甲状腺機能異常、糖尿病など) 4、夫婦の染色体検査 5、抗リン脂質抗体 6、その他 治療や療養に関してのアドバイス 流産胎児の約80% に染色体異常が認められています。つまり、流産回数が2 回、3 回、4 回の場合、計算上、64%、51%、41% が偶発的に胎児染色体異常をくり返したこと

閉経後の膣乾燥感、性交痛、頻繁な尿意

閉経して数年経つと色の付いたおりものや出血、さらには性交痛を訴える女性が多くなります。これは女性ホルモン(エストロゲン)の低下によっておこる症状です。女性ホルモンには膣の粘膜に潤いを与え、細菌から膣内を守り、きれいにする働きがあります。(膣自浄作用)ところが、閉経して数年経つと卵巣からは女性ホルモンが分泌されなくなります。そのために閉経後は、膣の粘膜が乾燥、萎縮して炎症を起こしやすくなります。これを萎縮性膣炎といいます。 萎縮性腔炎原因は 別名「老人性膣炎」とも呼ばれるように、閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下することによって起こります。エストロゲンには、膣粘膜を潤して厚く丈夫に保つ働きがあります。これが減少することによって、膣からの分泌液が減り、腔が乾燥、萎縮し、粘膜が薄くなり、性交時の刺激などで出血しやすくなります。性交痛も膣炎も、エストロゲンの減少が原因なのです。外陰部

卵巣が腫れていると言われた

卵巣の内部に分泌物などが溜まって腫れる良性の腫瘍を「卵巣のう腫」と言います。溜まった内容によっていくつかに分類されています。髪の毛や歯、骨、脂肪などが含まれているのが、「皮様のう腫」。子宮内膜症が原因で、中に血液が溜まった「チョコレートのう腫」。サラッとした液体が溜まった「漿液性のう腫」、ゼラチンのようにドロドロした粘液が溜まった「粘液性のう腫」などいろいろな種類があります。 卵巣のう腫の原因は 卵巣のう腫の多くは、その原因は良く分かっていません 治療や療養に関してのアドバイス 卵巣は骨盤の中にある器官ですから何か異状がおきてもなかなか自覚症状が現れず、妊娠や生理不順、不正出血など別のことで産婦人科を受診した時に、たまたま見つかることがよくあります。下腹部の痛みなど症状が出てきた時には、卵巣はすでに「こぶし大」程にはれていることが多いです。子宮癌検診と同じく卵巣の検査も定期的に受けるなど早