健康アドバイス

頸部超音波検査で甲状腺に腫瘍が見つかった

首の超音波検査で甲状腺に腫瘍が見つかりました。大病院で精密検査を受け良性といわれましたが、このままでいいでしょうか? 甲状腺腫瘍 甲状腺は喉のあたりにある内分泌器官で、新陳代謝を促し交感神経を刺激する「甲状腺ホルモン」を分泌します。甲状腺にできる良性腫瘍は 治療や療養に関してのアドバイス 細い針を腫瘍に刺して細胞を取り出し腫瘍の種類を判定する「針生検」などで良性の確定診断ができていれば手術は必要なく、経過観察で良いとされています。しかし、針生検の結果、 などの場合は良性でも摘出術を行います。 アイソトープ(放射性ヨード)治療プランマー病に対し放射性ヨードの内服を行うことにより、腫瘍が縮小したり、ホルモンの分泌を抑えることができます。 液体吸引除去甲状腺のう胞ではのう胞内の液体を吸引除去し、エタノールを注入します。 どこの科にかかるとよいか まずはかかりつけの内科医、外科医、耳鼻科医に相談し

甲状腺の腫れ、発熱、発汗、手の震え

首の前部にある甲状腺が大きくなるバセドー病は、新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンが増え過ぎ、いろいろ不快な症状を起こします。 バセドー病の症状は あなたも甲状腺も働き過ぎ!長い人生のんびり行こう! 治療や療養に関してのアドバイス バセドー病の治療は増えすぎた甲状腺ホルモンを抑える薬を飲む事から始まり、飲み始めて2週間程度で各種の症状の改善が見られます。しかし薬をやめると元に戻るので最低でも2年間服用します。最小量の薬の服用で半年以上甲状腺機能が正常に保たれていれば薬の中止を検討します。薬だけでは症状が改善されない方、薬で副作用がでた方、薬以外の治療を望まれる方には、手術による甲状腺の摘出やアイソトープ(放射性ヨード内服)治療を行います。 長い人生にもっとも適した治療を選択しよう! どこの科にかかったらよいか 内分泌・代謝専門の内科

動悸・胸部不快感(WPW症候群)

「WPW」は、この病気を初めて提唱した3人の報告者 Wolff-Parkinson-Whiteの頭文字を合わせたものです。 WPW症候群の原因は WPW症候群の人の心臓には、正常に伝わる心臓の電気の道(刺激伝導路)以外に別の道(副刺激伝導路)が生まれつき有って電気の指令が普通より早く伝わることによって起こる不整脈の病気です。どきどきしたり胸がチクチクするような症状のことが多いです。 頻拍発作には十分注意を。 治療や療養に関してのアドバイス  胸部症状がなければ、薬物治療は不要の場合が多いです。必要以上に心配することはありません。 どこの科にかかったらよいか 胸部症状が見られるようでしたら、主治医と相談のうえ、循環器の専門医を訪ねるのがよいでしょう。

胸部レントゲンで心臓が大きい!

心臓が大きくなる場合、心肥大(心臓の筋肉が厚くなる)と心拡大(心臓の内腔が拡大する)があります。心肥大は心電図や超音波心エコーで、心拡大は胸部レントゲンや超音波心エコーで診断されます。心肥大を来す原因の一部に突然死を来すものが有ります。 心肥大、心拡大の原因は 心臓は全身に血液を送り出すポンプで、1日に10万回も収縮を繰り返しています。心臓の重さは通常250~300gですが、心肥大の患者さんでは筋肉が厚くなるため2倍になることもあります。心肥大を起こす原因の病気には、スポーツ(スポーツ心:これは病気ではありません)、高血圧症、心臓弁膜症、中隔欠損、肥大型心筋症などがあります。肥大型心筋症は無症状のことが多く、そのまま突然死や心不全を招く事も少なくありません。心拡大は心臓の筋肉の収縮力低下が内腔の拡大を引き起こし、やがて心不全へと進行していきます。心拡大の一つには拡張型心筋症と言って心臓の炎

胸やけとゲップ

胸やけとは胃酸などの消化液が含まれた胃の内容物が食道内に逆流し、食道粘膜が刺激されることで起こる症状をいいます。逆流性食道炎という病気が原因で最近増加傾向です。また、げっぷとは胃内にたまったガスが口から排出されるもので、早食いやため息による空気の飲み込みが多いことで起こる場合もあります。いずれもほとんどが胃や食道が原因と考えられますが、まれに肺や心臓が原因となることもあるので注意が必要です。 胸やけ・げっぷをきたす原因は 治療や療養に関してのアドバイス 胃内視鏡検査などで原因を特定し、それぞれの原因に合った治療を行います。比較的多く見られる逆流性食道炎などの胃酸が原因となる疾患では胃酸の分泌を抑える薬の投与が有効です。多くの患者さんは8週間薬を服用することで治りますが、逆流を抑える薬ではないので症状が治まっても自己判断で薬の服用をやめないで、主治医の指示に従って薬の服用を適切な期間続けまし

動悸・息切れ

どんな不整脈ですか? 心臓の筋肉の中には電導路を通って電気が流れていて、心房と心室が規則正しく動くようになっています。加齢による衰えや心臓病などによって心房が震えたようになることがあり、これを心房細動といいます。心房細動には一過性に治まる人と長期間続く人がいます。 治療や療養に関してのアドバイス 心房細動が起きると、心房で血液のよどみが起こりやすくなります。それが血の塊(血栓)となり、体のさまざまな血管を詰まらせる危険性があります。脳で血栓が詰まる脳梗塞の約3分の1は心房細動が原因です。治療は心房細動自体を治す治療と血栓による合併症を予防する治療に分けられます。最近ではカテーテル治療によって心房細動を起こす電導路を焼灼したり、冷凍凝固して遮断する方法が普及してきています。また、血栓による合併症を予防する治療では「ワルファリン」という血液をさらさらにする薬がありますが、効きすぎると鼻血や歯肉

胸の痛み

胸の真ん中からみぞおちにかけて、おもりを置かれたような感じや胸が締め付けられるような感じがある場合は、狭心症や心筋梗塞(こうそく)などの心臓の病気が考えられます。これまでに高血圧症や糖尿病、脂質代謝異常(コレステロールや中性脂肪が高い)などを指摘されたり、たばこを吸っている人は特に注意が必要です。 胸の痛みをきたす病気は 他にもいろいろな病気が有ります。 このように胸の痛みはいろいろな原因が考えられますので、早めにかかりつけ医を受診して適切な対処をすることが大切です。 治療や療養に関してのアドバイス

目がまわる

体は動いていないのに動いているように感じる。あるいは、周りの景色が動いていないのに動いているように見えるといった症状をめまいと言い、体の平衡感覚を保つ内耳・脳・脊髄などの障害から起こるものです。放っておいても自然に回復するめまいもありますが、めまいを起こす病気は数多くあってその病気の中にも生命を脅かすものから全く心配のないものまで様々です。最近はコレステロール過多の食事やストレスなどの影響から、めまいは増えてきています。 めまい原因は めまいの性質(回転性めまい、浮動性めまいなど)、めまいが起きた状況、発作の持続時間、随伴症状などにより障害された場所や障害の種類を推定する。 随伴症状として耳の閉塞感、耳鳴りや難聴などの耳の症状の変化があれば耳(内耳)の障害、手足や顔がしびれる、ものが二つに見える、しゃべりにくい、気が遠くなる、などの症状があれば脳(脳幹、小脳)の障害が疑われる。 めまいは様

月経か不正出血かわかりません

遺伝子にプログラムされて生まれてくると考えられており、いくら寿命が延びようとも女性は50歳前後で閉経を迎えます。更年期には卵巣機能が停止するためにホルモンの変動が大きくなり規則的な月経ではない不正出血をきたしやすい時期です。明らかに不正出血であるにも係わらず、更年期だからこんなものと受診が遅れることがあります。悪性の病気が潜んでいることもあります。不正出血があるときは、必ず診察を受けましょう。 不正出血の原因は ホルモンバランスの乱れ 治療や療養に関してのアドバイス 更年期の不正出血に対して子宮内膜増殖症、子宮内膜ポリープ、子宮体部癌などのことも念頭に入れて検査する必要があります。正常な月経とは周期が25~36日前後、持続期間が3~7日です。たとえ少量でも1週間以上長引く出血や極端に短い周期で出血するときは月経ではなく不正出血です。 どこの科にかかったらよいか 不正出血がある時はまず産婦人

白目に出血

白目が血でべったりと赤くなる状態を結膜下出血と言います。結膜下出血は何の前触れもなく突然起こります。人から目が赤いと言われたり偶然に鏡を見て気がつく時もあります。ほとんどの場合痛みや目がぼやけるなどの自覚症状はありません。白目が血に染まっているように見えますので、びっくりして来院される方も多いです。白目を覆う一番表面の膜を球結膜と言います。この球結膜は、その下の強膜という目にとって大切な硬く厚い膜を保護しています。この球結膜の中を走る細い血管が何らかの原因で破れて血液が溢れるので赤く見えるのです。溢れた血液は、球結膜の間や下方に広がりますが、硬く厚い強膜は血液を通しませんので眼球の中には入りません。 結膜下出血の原因は 出血の原因は、はっきりしないことの方が多いのですが、強く目をこすったり、結膜炎、ケガ、物が当たった時、強くせき込んだ時などに起こることがあります。また、加齢とともに球結膜に